トピックス

トピックス一覧

2010年11月10日

「いきものみっけシンポジウム」を開催しました!

シンポ.jpg10月23日(土)愛知県の名古屋市科学館で、全国でいきものみっけのような市民参加型の生物調査に取り組んでいる自治体・団体が集まり、これまでの成果発表や、調査によって得られた生物情報の役立て方等について語り合うシンポジウムを開催しました。

 

■名古屋の会場は大賑わい!!

 

  シンポ23.jpgシンポジウム当日は、爽やかな秋日和。会場には、約160名とたくさんの方にご来場いただきました。活動事例発表団体は、全国の各地域で「いきもの調査」をしている、自治体、NPO、高校の連合、博物館等で、全国から計10団体・総勢25名の方々が発表されました。どの団体も、その地域の環境をみつめることが、自然や生き物に興味がわき地域の環境を守ろうという意識につながり、多くの人々を巻き込んだ活動を続けることが出来ているようです。そのために、コンクールやイベントを開催したり、調査マップを作成し配布する等して、地域の人の興味や関心をひきつける工夫をしていました。また、「いきもの調査」を通じて、町の人たちと繋がりが出来たり、地域が元気になっている様子もうかがえました。

昭和47年からなんと37年も、県内の小学生によるツバメの調査を継続している石川県健民運動推進本部さん。 (左)

いきものみっけコミュニティランキング上位団体のりぶらサポーターズクラブからは、小学生のみっけにん「しょうたまんくん」の命の大切さについて、発表者より作文発表がありました。 (右)

シンポ45.jpg 全国の高校生9万人のクラブ員が在籍する、日本学校農業クラブ連盟(FFJ)はその圧倒的な調査人数と農業高校ならではの知識を活用して、専門家も感心するような調査をしていました。 シンポ6.jpg

■会場から「先生のようないきもの博士になるにはどうすればいいの?」との質問が!!

第二部は、いきもの専門家の先生によるパネルディスカッションや、会場からの質疑応答の時間です。  先生方は、「いきもの調査は市民の目で多くの報告数が必要。さらに市民の中に専門家も参加したり、博物館の先生に尋ねたりすることでデータの確実性があがる。」「現在の携帯電話やデジタルカメラの画質は非常に高性能なので、以前にくらべいきものの種類かがけっこう判別できる。」「HP上でみつけたいきものを投稿し、参加者が自由にコメントをするしくみがあれば、みつけた本人が何か判別できなくとも、HP上のコミュニティで判別しあえる」等、いきものの市民調査の重要性を説いていらっしゃいました。

シンポ7.jpgまた、会場から「将来いきもの博士になりたい場合どんな勉強をしたらいいですか?」という質問がありました。先生は、「今は自分の目でいきものをたくさん見たり、図鑑を読んだり、博物館に行ったりすると良いです。大きくなったら大学や専門学校で農学や昆虫学等を学ぶといいと思います」とお答えいただき、未来のいきもの博士の希望に会場も和みました。

■これからも楽しい「いきものみっけ」を!!

シンポ8.jpg終了後のアンケートでは、「熱心な取り組みに感動した。応援しています」「今後もこのような事業や、会を継続して欲しい」「いきものみっけ手帖を参考に、家のガーデニングの植栽を考えてみたい」等の声をいただきました。ご来場いただきました皆様、発表者の皆様本当にありがとうございました。これからも、全国のいきものみっけの環を広げていきましょう!!

いきものみっけ写真展の入選作品も大変好評でした。

 

 

 Y⌒Y⌒YY⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒

                                 活動事例発表団体及び出演者発表スライド

 Y⌒Y⌒Y Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒Y⌒

 【団体】

 ・「いきものみっけについて」(①-1環境省自然環境局生物多様性センター.pdf

・「みんなでいきものみっけ」(①-2りぶらサポータクラブ.pdf

・「千葉県における県民参加型の生物モニタリング調査」(②千葉県自然保護課生物多様性センター.pdf

・「生きものが住まう環境共生のまちづくりに向けた緑の保全と創出への取組み」(③財団法人世田谷トラストまちづくり.pdf

・「相模原市自然環境観察員制度」(④相模原市環境政策課.pdf

・「掛川市の自然環境調査について~10年間のあゆみ~」(⑤掛川市環境政策課.pdf

・「市民と専門家、行政の協働による名古屋ため池生きもの調査」(⑥名古屋市環境局生物多様性企画室.pdf

・「小学生によるふるさとのツバメ総調査」(石川県県民交流課内 ⑦石川県健民運動推進本部.pdf

・「琵琶湖博物館フィールドレポーター調査-ボタンウキクサの分布-」(⑧滋賀県立琵琶湖博物館.pdf

・「FFJ環境調査11年の歩み」(⑨日本学校農業クラブ連盟(FFJ).pdf

 【パネルディスカッション 出演者】

 ・国立環境研究所 生物圏環境研究領域長 竹中 明夫氏

・NPO法人 生態教育センター理事長 小河原 孝生氏報告資料.pdf

・東京大学大学院総合文化研究科 特任研究員 神保 宇嗣氏報告資料.pdf

※著作権・肖像権等の都合により、一部の画像・写真を削除しています。

2010年11月05日

速報!クマゼミアンケート

クマゼミ分布図4 .jpgクマゼミの分布図
(「日本の動物分布図集」(2009)環境省生物多様性センター)

 クマゼミは、温暖化の影響で分布が北へ拡大していると言われているいきものの一つです。しかし、これまでのいきものみっけの結果等からはナガサキアゲハやツマグロヒョウモンなどに比べると、クマゼミの分布は、50年以上前の記録と比較してそれほど大きく変わってはいないようです。(「いきものみっけ」2009年夏の調査結果報告はこちら)

 今回「いきものみっけ」で実施したクマゼミに関するアンケートに対し、多くの情報がみなさんから寄せられました。また多くの方が、設問への回答以外にも、様々な貴重な情報をコメントに書いてくださいました。ご協力いただいたみなさま、ありがとうございました。

 皆様からお送りいただいた回答は、合計108件でした。報告のあった場所は、関東地方が最も多く36件、次いで東海地方が20件、近畿地方が18件でした。回答してくださった方の年代別割合は、50代・60代が全体の約70%、40代が18%で、長年にわたる変化の様子や、数十年前の状況と比較した情報を多く集めることができました。また多くの方が、数の変化や何年頃から変化したか、といった設問からはうかがえない様々な情報をコメントに書いてくださいました。

 回答数が多かった地域の、数の変化についての回答の結果やコメントの一部をご紹介します。

○ 関東地方  関東地方は、クマゼミの太平洋側分布の北限とされています。もっとも多かったのは「昔はいなかったが近年になって鳴き声を聞くようになった」という回答でした。そして鳴き声を聞くようになったのは2000年以降という方がほとんどでした。

 一方で、埼玉県からは「いない」(所沢市)、「昔からいたが以前より増えた」(さいたま市)、「今年初めて声を聞いた」(志木市)、と地域によって異なる回答が寄せられました。

 千葉県からは、「近年になって鳴き声を聞くようになった」という回答であっても「個体数は数匹程度で増えてはいないようだ」、「ここ20年くらいは毎年声を聞いているが、その頻度は年に数日で変化がない」など、数は多くないという印象のコメントが数件ありました。また「昔も今も同じくらいいる」という回答で「過去から、10年に1回聞くか聞かないかのレベル。...地球温暖化で増えたという印象は全くない」というコメントもありました。

○ 近畿地方・東海地方  最も多かったのは「昔からいたが以前より増えたと思う」という回答でした。その中には「クマゼミが増えて他のセミが減った」というコメントが目立ちました。「子どものころ(昭和40年代)は圧倒的にアブラゼミが主流だったが、ここ2,3年、クマゼミが主流になった。」(浜松市)

 また、クマゼミと他のセミの生息環境の違いについてのコメントもありました。「以前街中ではアブラゼミが中心で、クマゼミは少なかった。今ではクマゼミだらけで、アブラゼミは少し郊外や山手に行かないと見つかりにくい」(大阪府)、「市街化と共にクマゼミが増えてきたようにも思う。現在でも緑の多い地域(桂離宮周辺など)では、アブラゼミやニイニイゼミが多く、市街化された住宅街では、クマゼミがほとんどといった地域も少なくない」(京都市)

 一方で、「昔も今も同じくらい」という回答もありました。「アブラゼミの方が圧倒的に多いのも昔のまま」(神戸市) 

○ 九州・沖縄地方  「昔も今も同じくらい」が約半数ありましたが、以前に比べて増えたという回答も減ったという回答もありました。「子どもの頃は少なかった。最近の抜け殻調査ではクマゼミが目立っていた」(熊本市)

 なお、東北地方の4県および長野県などからは「いない」という回答が寄せられました。いきものみっけの投稿は「みつけた」という報告だけなので、見つかっていない場所には、その生きものがいないのか、それとも、いるけれど見つけた人がいないのかはわかりません。「いない」という情報も重要です。

 「今年初めてクマゼミの鳴き声を聞いた」というコメントは、前述の埼玉県志木市のほか、岐阜県大垣市、茨城県つくば市からも寄せられました。

クマゼミtakechan.jpg写真提供:takechanさん(みっけにん)

 他にも、鳴き声を聞く頻度や抜け殻の発見状況、鳴き始めの日付や鳴いていた期間などを過去と比較して書いてくださった回答もありました。それらをご紹介しきれないのが残念ですが、いきものみっけの通常の投稿だけでわからない多くの情報を得ることができました。アンケートの結果は、今年度のクマゼミの結果のまとめや、また何十年後かにクマゼミの分布や数の変化を調べるときにも役立てさせていただきたいと思います。

※ここにご紹介したアンケートのコメントは、その地域のクマゼミの分布等の状況を代表するものではありません。

2010年11月04日

【今週のみっけ】♪おいらはドラマー

+。○───────────────────────────2010.11.5─────○。+

101105タイコウチ2.jpg

みっけにん塩じー さん

みつけた日20101103

みつけた場所奈良県御杖村

みつけたいきものタイコウチ

みつけたコメント田の水路の泥上げをしていてタイコウチを見つけました。

 

+。○──────────────────────────────────────○。

 泳ぐときに、カマのように曲がった前肢をまるで太鼓をたたくように動かす
ことから名づけられた「タイコウチ(太鼓打ち)」。昔の人のネーミングセンスは
すばらしい!

 お尻から長く伸びた呼吸管を水面に出すため逆さまになって水草などにつかまる
すがたはユーモラスですが、なかなか獰猛な昆虫で、オタマジャクシや小魚などを
前肢で捕まえて口の針を刺して消化液を注入し、溶かしたものを吸い込んで食べる
のだそうです。そんな食べられ方はしたくないですね...(W)

2010年10月28日

【今週のみっけ】ミドリのキツツキ

+。○──────────────────────────2010.10.29────○。+ 

   
アオゲラ.jpg

    
    みっけにん: 
れどれ さん
    みつけた日: 20101025
    みつけた場所:
山形県山形市
    みつけたいきもの: アオゲラ
    みつけたコメント:
ようやく避暑地から戻ってきてくれました。
    https://www.mikke.go.jp/post/detail/69978

+。○──────────────────────────────────○。+

       凛として、おしゃれ~。うっとりしてしまいます。
      
アオゲラは、本州~屋久島まで分布する日本固有種です。
      
樹の幹の中でも良く音の響く部分を選んで、「コココココ~ッ」と木をツツキます♪
       森にひびき、心が癒されるようないい音です。

       日本代表の「アオゲラ」がいつまでも素敵な音色を森に響かせ、幸せに生きていける
       ような自然環境をみんなで守っていきたいですね☆(C

2010年10月25日

「いきものみっけ」観察会in江の島

*******************************************************************************************

場所:神奈川県藤沢市江の島

開催日時:1010日(日)

主催:神奈川県地球温暖化防止活動推進センター、環境省生物多様性センター他*******************************************************************************************

 元々は陸続きであったものが、侵食・海進により陸繋島という奇抜な地形を形づくった江の島は、古くからの観光・名勝地です。この江の島で「いきものみっけ観察会」に参加してきました。当日の朝方まで豪雨で決行が心配されましたが、観察会時には小雨になり多くの方の参加があり、参加者の思いが通じたのか観察会時には小雨になり午後からは最高の青空になりなりました。

10101.jpg 10102.jpg

片瀬江ノ島駅は、竜宮城をモチーフにしたユニークな駅。神奈川県指定史跡・名勝、日本百景の地です。    

10103.jpg 10104.jpg 10105.jpg

周囲約4kmの江の島は、表参道を横道に外れると、すぐに海岸に出ることができます。海岸では、おいしそうな!?実のついたノブドウの木が生い茂っていましたが、これは食べることができないそうです。その他にも潮風を常に受けるため、トベラ、ハチジョウススキ等、耐塩性・耐乾性の高い植物が見られました。

10107.jpg

タイワンリス

島の上部は照葉樹林と呼ばれる常緑広葉樹林に覆われていて、この森林は「かながわの美林50選」に選定されています。スダジイ、クスノキ、ヤブツバキなどがありましたが、帰化植物であるノハカタカラクサもおいしげっていました。また、最近外来生物のタイワンリスもすみつき、食害だけでなく日本固有種であるニホンリスの生息にも影響を与えているそうです。この日も電線の上を素早くわたっている姿を目撃しました。 

 

 江ノ島の温暖な気候を利用して植栽された熱帯・亜熱帯産の外来植物の中には、逸脱して江の島の風土に根付き、成長・繁茂しているものもあります。パンジーやランタナ等の花は沢山の蝶で賑わっていました。

10108.jpg   10109.jpg 

      カラスアゲハ           ツマグロヒョウモン

 

【取材を終えて...】

江の島は個人的にも年に一度は訪れ、「観光地」というイメージでしたが、今回観光コースとは別のルートを観察することによって、いきもの以外にも江ノ島の歴史や地形などを学ぶことができました。特異な地形の中で多様な生物相が見られ、江の島の新たな一面を発見することができ、更に愛着がわきました。

これからもどこかに観光に行く際には、建造物やお土産ばかりではなく、その土地の自然景観やいきものにも目を向けてみようと思いました。