夏の「いきものしらべ」では、対象のセミ3種(ミンミンゼミ・ツクツクボウシ・クマゼミ)の鳴き声の聞こえた日に関する報告をいただき延べ報告件数はミンミンゼミが4,857件、ツクツクボウシが3,065件、クマゼミが1,413件となりました。
ほとんどの都道府県から報告がありましたが、1件しか報告がなかった県などもありました。今回の報告結果をもとに、環境庁(現環境省)1995年(平成7年)に行った「身近な生きもの調査」のセミ3種の初鳴き日やクマゼミの分布の結果と比較してその変化を調べました。
セミの初鳴き日については、10月28日までにいただいた報告をもとに集計し、1995年のデータと比較しました。
以下の図1~3は、種ごとに1995年の初鳴き日と比べて変化が見られたかどうかを、都道府県ごとに集計しました。
- 図1:ミンミンゼミの初鳴き日の比較(都道府県別)

画像をクリックすると拡大画像が開きます。- 図2:ツクツクボウシの初鳴き日の比較(都道府県別)

画像をクリックすると拡大画像が開きます。- 図3:クマゼミの初鳴き日の比較(都道府県別)

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以上の比較図の集計方法は、まず市区町村別に初鳴き日(※注1)を集計した後、各都道府県において1995年、2008年のそれぞれで、最も早かった市区町村の初鳴き日を、その都道府県の初鳴き日としました。
次に、図4~6は全国を8ブロックに分けて、地方別に見た場合の初鳴き日の変化を調べました。地方別の初鳴き日の日差は、都道府県別の初鳴き日の日差を平均しました。
- 図4:ミンミンゼミの初鳴き日の比較(地方別)

画像をクリックすると拡大画像が開きます。- 図5:ツクツクボウシの初鳴き日の比較(地方別)

画像をクリックすると拡大画像が開きます。- 図6:クマゼミの初鳴き日の比較(地方別)

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ミンミンゼミとツクツクボウシの1995年と2008年の初鳴き日を比較してみると、都道府県別にまとめた図1と図2や、地方別にまとめた図4と図5を見ても、都道府県や地方による初鳴き日の変化の傾向は見られず、地域によって早くなったり遅くなったりしていました。
気象庁が1953年(昭和28年)~2006年(平成18年)までに観測したデータをもとに調べると、この2種については羽化直前の6月や7月の平均気温と初鳴き日にはあまり関係ないことが分かっています。そのため2008年の調査でも、地域ごとの差はあまり見られなかったと考えられます。
一方、クマゼミでは、多くの府県で初鳴き日が早くなっていることが分かりました。気象庁が1953年(昭和28 年)~2006年(平成18年)までに観測したデータをもとに調べると、クマゼミについては5月や6月の平均気温と初鳴き日との関係が強いことが知られています。つまり、5月や6月の気温が高い場合には、クマゼミの初鳴き日が早くなると考えられます。
昨年の気温を1995年と比較したところ、クマゼミが分布する西日本地域では若干高めでしたので、全体的にクマゼミの初鳴きが早くなる傾向が見られたのだと考えられます。
- ※注1
- 市区町村の初鳴き日は、1つの市区町村内で3件目の報告があった日を初鳴き日としました。ただしその初鳴き日がセミの生態から考えて遅すぎる場合(クマゼミとミンミンゼミは8月中旬以降、ツクツクボウシは8月下旬以降)は無効とし、集計には含めませんでした。

















