地球は一個しかありません。その地球に埋まっている石油ができるまで1億6000万年もかかったといわれています。ところがこの100年で人間は地 球で掘れる石油の半分を使っちゃったんだそうです。少なくとも人類はこの先、これまでの調子でバンバン石油を使う、なんてことはできなさそうです。

ところが生き物エネルギーはなんと、なくなりません。そんなバカなと思う人もいるかもしれないけど、草や木は花を咲かせ、実をむすび、種をつけ、種 は芽ぶいて、新しい木や草になります。虫や鳥や魚は卵を生みます。人間は子どもを生みます。えんえんと、そうなんです。ウソじゃないですよ。

石油だって、化石化した植物からと言われています。できるのに気が遠くなる時間がかかっただけなので、ものすごくゆっくり使えば、持続可能だったの かも。とにかく、地球に降り注ぐ太陽のエネルギーと水があれば、人間に必要なありとあらゆるものは、様々な生き物達が人間の利用しやすい形にしてくれる、 つまり野菜や魚や肉、木材や綿花や毛糸や絹に変えてくれるのです。

人間には食べ物も着る物もおうちも必要。豊かな土を作っているのだって、実はみみずや微生物。酸素だって植物や海藻が作っているし、雨だって降らせ ているのは雲で、雲を発生させているのは海や地表面からの水蒸気、それは植物からも発生しています。空気中をただ水分が漂っているだけじゃあ、人間は生き ていけません。

生き物がちゃんと生きていれば(生物多様性が守られていれば)人間は食べていける、文化的な生活ができる、のです。これはなんてすごいことでしょう (当たり前といえば当たり前ですけれど)。人間の生活を成り立たせているのは、様々な生き物の営みから生み出されるエネルギー。取り過ぎない、殺し過ぎな いように気をつければ、えんえんと鳥は卵を生む。魚は増える。稲は穂を垂れる。栗は実る。クジラは子を産む。それが自然の摂理。だけど人間は取り過ぎてし まった。殺し過ぎてしまった。だから今からでも挽回しなくっちゃ。巻き返さなくっちゃ。

石油のエネルギーを上回る、ずーっと末永く人間を養っていけるエネルギーを生き物たちは持っています。それを活かさずに弱めているのだとしたら、 あー、もったいない。もっと大事にして、減らないように気をつけて、、絶滅しないように、減ってしまったものは増やさなくっちゃ。元のバランスに戻さな くっちゃ。そのために生き物をじっと見る。違いに気づく。それが「いきものみっけ」の本当の狙いです。

マエキタミヤコ
「いきものみっけ」キャンペーンディレクター:コピーライター/クリエイティブディレクター。広告メディアクリエイティブ「サステナ」代表。大小多数NGOの広告をはじめ「フードマイレージ」「リスペクト3R」プロジェクトなどを手がける。